ヒトパピローマウイルス6、11、16、18、31、33、45、52及び58型の感染に起因する以下の疾患
・子宮頸がん(扁平上皮がん及び腺がん)及びその前駆病変(子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)1、2及び3並びに上皮内腺がん(AIS))
・外陰上皮内腫瘍(VIN)1、2及び3並びに腟上皮内腫瘍(VaIN)1、2及び3
・肛門がん(扁平上皮がん)及びその前駆病変(肛門上皮内腫瘍(AIN)1、2及び3)
・尖圭コンジローマ
※男性も罹患する疾患については太字で示しています
これらの疾患はこれまでの研究によりHPVワクチンでの予防効果が確認されています。
耳鼻咽喉科医院として男性のHPVワクチン接種について着目しているポイントがあります。
それはHPV関連中咽頭がんの発症予防効果があると考えられることです。
中咽頭がんとは文字通り"のど"にできるがんです。症状としてはのどの痛みや違和感、出血、首のしこりなどがあります。

原因はHPV(ヒトパピローマウイルス)感染、飲酒、喫煙に大別でき、HPV感染による中咽頭がんの特徴として40代などの比較的若年齢者での発症が多いことと早期発見が難しいことが挙げられます。
日本では2025年現在、中咽頭がんが年間5000人ペースで診断されており、男女ともに明らかに増加傾向にあります。
HPV関連中咽頭がんの予防にはHPVワクチンの接種が有効と考えられています。HPVワクチンというと、女性が対象だと思う人も多いかもしれません。
しかし、男性がHPVワクチンを接種することで、自身にも発生しうる中咽頭がんなどのHPV関連がんを防ぐことができます。また男性から女性にHPVを感染させるリスクを減らすこともできます。
ただし、ワクチンは治療薬ではないため既にHPVに感染してしまった細胞からHPVを排除することはできません。つまり、感染する前の若い世代がワクチンを接種し、HPV感染を防ぐことで効果が得られるのです。